「世界ダウン症の日2017 OYABAKA展」テキストラジオ Vol.4(ゲスト: 姫路まさのりさん)
Posted on 1月 29, 2017 by DS21.info
今回もたくさんの投稿ありがとうございます!
テキストラジオ ずっと見てました!
嬉しいお誘い、ありがとうございます。
武田さん、水野さんと来たので
僕も出たいな…と思っていました。笑
超有名人!?
そ、そうなんですか…苦笑
確かに、必ずと言っていいほど「なぜダウン症に?」と聞かれます。
最近は 手短に、「前世がダウン症なんだと思います」と誤魔化しているのですが…爆
元々のきっかけは、中学生の頃
「ダウン症なのに絵が上手な女の子」みたいなショートニュースをテレビで見たのがきっかけです。
昔、メジャーリーグにジム・アボットという隻腕の投手がいました。
彼は、グローブを腕に抱え、投げると同時にはめて打球に対応するという、アスリートとしてデメリットがある中、シーズン最多18勝をあげる活躍を見せました。
彼の功績は、当然称えられて然るべきです。
それに対して、わざわざ「ダウン症なのに」って枕詞いるのか?と疑問に感じたのを覚えています。
それから、テレビが好きだったのでこの業界に入り、暫く立ってから、HIV/AIDSや 発達障害の人たちの支援・啓発キャンペーンに携わるようになりました。
そこで、ダウン症の子ども達の支援をされている方々と出会う機会があり、中学生の頃に抱いた疑問がますます持って深まったんです。
「ダウン症だから」って、やっぱり わけ隔てる事はおかしいと。
ただ、ダウン症と言えば、芸術の面で秀でているかタレントさんのお子さんとかしか報道もなくて、「フツー」に暮らしているダウン症のご家族の事を知らない方も多いように感じて、それなら…と、「フツー」のご家族の本を執筆した、というのが ざっと過ぎるほどの経緯です。
ただ最初は書籍の企画が全く通らず、実は一度 執筆を諦めました。
その時の、もう1つの大きなきっかけは、新型出生前診断の開始です。
本来の趣旨とは異なり、ダウン症を産み分けるという報道から、不幸の対象のように報じられ、周囲から、「自分たちが歩んできた人生を否定された」という声を聞いて、もう一度 書こう!と思いました。
まぁ…ざっと言うと簡単ですが、色々ありましたから!笑
なかなかダウン症の本でサインを求められる方はいませんよ(笑)
「○○なのに□□」というステレオタイプに違和感を感じてたのですね。
そのあたりを意識しないで成長してしまうと、メディアや世間一般で「○○なのに□□」という考えが染み込んで、大人になってからも意識を変えることは難しいですよね。
「ダウン症なのに」「男性なのに」「アメリカ人なのに」「AB型なのに」……
世間は思考のバイアス(偏り・偏見)に満ちていますよね。
姫路さんにはお会いしたことがないけど、絶対いい人そう!って思ってる私がいました。
あーあぶないあぶない。
家に1万数千冊のマンガを抱えるこの私に、「たった3タイトル」選べと!?笑
酷やわぁ…。ドSやわぁ…。
ただ、長くなりますよ~!覚悟しなさいっ!(by美川憲一)
1つ目は、拙著の参考文献にも挙げさせて頂きました「どんぐりの家」です。
「ろう重複障害者」の子ども達と、それを支える人たちが、2億円の募金活動を行い、生活労働施設『ふれあいの里・どんぐり』を建設する、という事実に基づく物語です。
作中に、道端で拾った石を色んな場所に並べる事を繰り返す子どもが出てきます。
耳が聞こえず、言葉という概念さえ理解できません。
食卓ではご飯を、リビングでは玩具を撒き散らすわが子を理解しようとするお父さん・お母さん。「施設に入れてしまえば楽になるのかなあ…」。
ある帰り道、子どもはいつものように 道端の石を抱え、それを橋の欄干に上に並べたのです。そして、夕陽がそれを照らすと、子どもは「あぁ…あぁ!」と嬉しそうな表情を浮かべます。子どもは、いつも木陰に隠れている石さんに、太陽の光を浴びせてあげたかったんです。それを見た親御さんは、涙を流して子どもを抱きかかえました。
思いはきっと、どんな子どもにも存在します。
それを理解してあげようという想いが大切なのだと…。今でもずっと この作品を読み返しています。
2つ目は、「ちいさいひと 青葉児童相談所物語」です。
埼玉県の越谷児童相談所の副所長「藤井東治」をモデルにした作品です。
1999年に、新聞で「埼玉県 虐待死 全国一」と報道されました。
それを見た藤井さんは、通報から子供に会い、安否を確認するまでの時間を「48時間以内」と相談所で決め、さらに埼玉県も全国で始めて、通報から48時間以内に子供の安否を確かめる48時間ルールを義務付けました。それは自分たちへの枷でもあります。
その年 埼玉県で虐待により命を落とした子供は 1人も生まれませんでした。
8年たった2007年、厚生労働省は 48時間ルールを、国の運営方針として正式に決定しました。ですが、藤井さんは その3年前、くも膜下出血により56歳で この世を去っています。
藤井は、48時間ルールについて こう語っています。
「48時間は 子供たちとの間の約束なんだ。どんなに厳しい状況にあっても、頑張って48時間 生き延びてくれ。
そしたら必ず、俺たちが助けに行くからっていう約束なんだ」。
そんな思いを受け継ぐ相談所の人たちの奮闘の物語です。
この作品の凄いところは、少年サンデー、つまり少年誌で連載されているところです。「
聲の形」もマガジンですが、少年誌でこのような作品が連載サル事が嬉しいです。
うわ~…ちょいマニアックに寄ってる!?もっとマニアックに行こうかと思ったけど、次ぎはあえてメジャー作品で!(意外と協調性重視の人間なんです)
3つ目は、「ちはやふる」です。
ご存知の方も多いと思いますが、僕がこの作品で 一番好きなのは、第一巻の「あとがき」です。
作者の末次由紀さんは、90年代に講談社でデビューし数々の作品を、講談社で発表してきました。
でも、2005年 別の作品の構図を盗用してしまい、連載作品は打ち切り、過去この作品も絶版・回収という処分を受け、活動を休止します。
自分が描いてきた作品が全てこの世からなくなる…その当時の思いは 測り知る余地もありません。
しかし、2007年に読みきり作品を発表し、2008年「ちはやふる」で本格復帰します。
何より嬉しかったのは、その時の発行元が、昔と同じ「講談社」だったんです。
出版社は彼女の事を決して見捨てはしませんでした。
絶望と希望とが交差する中、彼女を励まし続け、復活を支えたのです。
末次さんは 作品が賞を受賞しても表彰式には、「まだ出る立場ではない」とあまり姿を見せません。
そんな「ちはやふる」の第一巻、あとがきに書かれた言葉が…
『「ちはやふる」は連載作品です。
連載でまんがを描けることが どれくらい楽しくて幸せなことか、文章ではうまく伝えられそうにありません。
まんがで伝わることを願っています。さあ、スタートです。末次由紀』
支えてくれる人がいる事の喜び。
受け入れてくれる人がいる事の喜び。
ありがたいなぁと、涙が止まりませんでした。
コミックスお持ちの方は、是非 第一巻のあとがきを見せてください~!
直接的にダウン症に関する作品は避けましたが、たちばなかおるさんの「ユンタシリーズ」。金子節子さんの「のんちゃんの手のひら」。
鈴ノ木ユウさんの「コウノドリ」も、当然オススメです!
…どわ~!やっぱり、もっと他に入れたい作品がいっぱいだぁ!
手塚治虫さんとかもあるし…涙
定期的に連載させてくれる出版社さん、メディアさん募集中♪
新宿の大型漫画喫茶で4万冊ということですから、お店開けるレベルですね!
しかも、チョイスがどれも興味深いです!!
読みます!
ちなみに私はMASTERキートン、童夢、LEVEL Eとかが好きで、うる星やつらなんかも今更ながらすごいって思うし、手塚治虫ではブラックジャックもいいけどやっぱり火の鳥だなー、最近のものではHUNTER×HUNTERの発行を楽しみにしています。とそんな感じで姫路さんはDS21.infoをご覧のみなさんを気にかけてくださってのチョイスに比べ、私は全く無視しての個人的発言をしちゃうチャレンジをしてみました。
たちばなかおるさんのマンガは私も大好きです。
このOYABAKAプロジェクトにも通ずるものがあるんですけど、漫画に限らずこれまで障害を扱う場合、感動的だったり悲観的ばかりがお決まりになってましたが、そんな中からドーンと突き抜けてくれたなという感想をもちました。ほんとありがたいことです。
話しは積もりますね~
姫路さんの漫画連載記事読みたいな~
出版社さん、メディアさんぜひぜひお声かけを!
これまた、家に3000枚のCDとレコードを抱え、嫁に「捨てろ」と言われ続けている姫路さんに対する、イジメですよね!?
もう、ドS通り越して、鬼ですね。 はい、「鬼」決定で!
ジャンルは、クラシックとジャズ以外は何でも聴きます。
フォーク、PUNK、SKA、レゲエ・ダブ、デジタル、メタル…ラジオもやっていたので、歌謡曲も好きですね。
でも、自分の中心にある音楽は、やっぱり「PUNK」だと思います。
PUNKと聞くと、革ジャン・モヒカンでオイオイ!みたいなイメージをお持ちの方もあるかと思いますが、とても「優しい音楽」だと思っています。
THE BLUE HEARTSにその名も「パンクロック」という曲があるんですが、この歌詞が、とてもよくパンクを表しているなぁと思うんです。
「僕 パンク・ロックが好きだ
中途 ハンパな気持ちじゃなくて
ああ やさしいから好きなんだ
僕 パンク・ロックが好きだ」
実際、「ダウン症って不幸ですか?」を執筆するに当たり、ずっと「HI-STANDARD」に励まされて書き続けました。だからある意味、この本は PUNK精神が詰まった作品なんですよ!
好きなアーティストは…と聞かれたら…これまた難しい!
だって、「5大PUNKバンド」って、ピストルズ、クラッシュ、ラモーンズ、ストラングラーズ、ジャムでしょ? うわっ、もうこれで5組!?
個人的に、そこになんで「パティ・スミス」と、「バズコックス」が入ってないんだ!って怒りがフツフツと…。選べない…
後は、ダウン症のお子さんを抱える「MIMOさん」の歌も大好きです!
「その人しか作れない作品」を発表しているアーティストさんが一番ですね。
あ~!
これまた難しい質問やっ!
って、全然 ダウン症の話してないよね!笑
これ、著名人が自身のルーツを語る的なヤツやん!
誰が興味あんの!? 爆
「ダウン症って不幸ですか?」ってPUNK精神が詰まった作品というのも興味深いです!
「HI-STANDARD」で励まされて書き続けた、というエピソードも面白い。
実はダウン症の世界でもフィンランド出身のパンクロックバンド「Pertti Kurikan Nimipaivat」がいるんですよ。
パンク症候群(The Punk Syndrome) | DS21.info
https://www.ds21.info/?p=6024
うちは、7歳ともうすぐ3歳の娘2人ですが、2人とも、将来のミスユニバースは間違いないと思っています!(ね?OYABAKAでしょ?笑)
最近は、イベントなどで ダウン症のお子さんと接する機会がとても多いのですが、帰り道、めっちゃ 娘に会いたくなって、娘の画像をつまみにお酒を飲んで 新幹線で帰ります。(ね?イタイでしょ?笑)
拙著でも書いたのですが、ダウン症の子どもは成長がゆっくりなので、他の子供と比べる事が出来ない分、親御さんは自分の子どもをしっかりと見つめていると思います。
だから、ダウン症の親子のOYABAKAって、「溺愛」とは少し違って、どちらかと言えば、「慈愛」に近い感じを受けます。
多分、みなさん気付いてないでしょうけど、時折 お子さんに慈しむような目線を向ける時があるんです!(多分、僕がダウン症の親じゃないから気がつくのかも知れませんが…)その瞬間、「素敵だなぁ…いいなぁ…」とドキッとしますね!
OYABAKA展に投稿された写真からは、そんな慈愛のパワーが伝わってきます!
姫路語録、メモメモ。
本来であれば、健常者(好きな言葉ではありませんが便宜上)の写真展のコンクールなどに、ダウン症の子ども達の写真が混ざっていてもいいはずです。でも、あえてそれを選ぶ事に、「恣意的」な感情を覚える人がやはり多いのだと思いますね。「あの子の写真は、ダウン症だから選ばれた」と…。その時点で共存・共生という概念が薄いように感じてしまいます…。
そういや、少し前、NHKの某 子どもが出る番組に、ダウン症の子どもがいただけで、ネットざわついてましたからね!笑 いや、そりゃ あんだけ人数いたらダウン症の子どもいるって!と思うのですが…。
その写真がショッピングモールの広場などに飾られたり、親が投稿して新聞に掲載されたりします。
それはまさに「うちの子デージ(超)かわいい!見てみてー!」というOYABAKA以外の何ものでもないわけですよ。
しかしそういう中に、ダウン症のある子の写真が展示させられたり掲載させられたりしたの見たことないな~(少なからずそれまでの私には)って考えさせられた時期があったんですね。
姫路さんのおっしゃるように見る側にも、そして提供する私たち側にも、なんともいえない感情が渦巻くわけです。
まぁそれがショッピングモールでOYABAKA写真展を開催するきっかけの一つにもなったんですけど。
姫路さんのお話を聞いていて思い出しました。
それが最近では他の親御さん同様、ダウン症のあるお子さんをおもちの親たちも子育てブログを書いたり、お子さん自慢する時代になってきました。
はっきりとした変化はまだ表立ってないにしても、確実に変化してきていると感じます。
って似合わず真面目なこと言ったんでここはカットで。
投稿はこちらからどうぞ!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓
https://dsday2017.tumblr.com/
今回は投稿頂いた写真から公益財団法人 日本ダウン症協会主催の2017年「世界ダウン症の日」キックオフイベントで歌手ハルカ ハミングバードさんの歌「のぞみ」で動画として使用されます!
この曲はダウン症のあるお子様を持つ父親が作詞を担当。ダウン症で生まれて来た子供たちへの温かいメッセージソングです。
今回の締め切り日は2つです。
2017年1月31日まで Googleカレンダー登録
「世界ダウン症の日」キックオフイベントの歌手ハルカ ハミングバードさん向けの動画用の投稿
2017年3月31日まで Googleカレンダー登録
通常のOYABAKA展での投稿