「ダウン症候群」18カ国18言語のGoogle画像検索調査
Posted on 9月 20, 2015 by DS21.info
百聞は一見に如かず、インターネットの検索結果により、人は簡単に知識を身につけたり、イメージを変えます。
Googleの検索エンジンは検索する人が求めている情報に素早くアクセスできるよう、そのアルゴリズムを不定期に更新・変更しています。
検索上位に表示されれば、それだけ多くの人に注目されるため、検索エンジン最適化(SEO)のビジネスも生まれ、逆にGoogleではそれを排除するためのアルゴリズムを実装するなどまさにいたちごっこ。
そんな状況でもGoogleは正しい検索結果を提供できる努力を続けています。
今回、キーワードから画像をマッチさせる画像検索で各国の「ダウン症候群」という単語で画像検索してみました。
wikipediaによれば検索エンジンGoogleが「対応する言語の数は、64ヶ国語以上、128ヶ国語未満」と検索エンジンは世界を覆い尽くしています。
調査は日本語をはじめ18言語、18カ国のGoogle検索サービス。
まず、18カ国語の「ダウン症候群」を調べました。
そのキーワード「ダウン症候群」に対して、その言語が使われている国のGoogle検索サービスにて検索!
画像はいずれも1ページ目です。
18カ国の検索結果を一気に見てみましょう!
1.日本語(日本)
2.英語(アメリカ)
3.中国語(香港)
4.韓国語(韓国)
5.フランス語(フランス)
6.ドイツ語(ドイツ)
7.イタリア語(イタリア)
8.スペイン語(スペイン)
9.ポルトガル語(ポルトガル)
10.インドネシア語(インドネシア)
11.タイ語(タイ)
12.ベトナム語(ベトナム)
13.アラビア語(サウジアラビア)
14.ロシア語(ロシア)
15.オランダ語(オランダ)
16.ヒンディー語(インド)
17.ヘブライ語(イスラエル)
18.ペルシャ語(ウズベキスタン)
日本や香港、韓国、ベトナムは比較的自国の人の画像が多いようです。
アメリカはダウン症の情報が豊富かつGoogleの国だけあって、画像自体も大人、動物、遺伝子などで区分けされています。
タイは学術的なサイトが上位の結果なのでしょうか、遺伝子解析結果と合わせた画像が多いですね。
オランダは有名なダウン症の子供たちの写真集「Down’s Upside」がある国なので、その画像が多いことも興味深いです。
Googleも検索結果の上位は自信を持ってユーザーが欲しい情報を表示しているはずです。
とはいえ各国の検索結果がなんとなく類似しているのは、どの国も基本は同じ検索ロジックを使っているからだと思われます。
ところで欧米圏では、この女の子が多いことに気つきましたか?
少し調べたところフランス在住のカメラマンDenis Kuvaevさんのお子様ではないかと思われます。
この写真は各国の「ダウン症」を説明するサイトなどで、ダウン症のある人のイメージとして掲載されていました。
Googleもその写真が使われているサイトがユーザーにとって有用・有益な情報を提供しているサイトだから、検索結果の上位に表示しているのでしょう。
サイト側は、この女の子の写真をどこから入手しているのでしょうか。
答えは写真素材サイト(ストックフォト)にありました。
WEB制作の現場では意図したデザインや雰囲気のサイトをつくるため、時間を節約するため有料の写真素材サイト(ストックフォト)を使っています。
有名なストックフォトであるshutterstockやistockphotoで「Down Syndrome」と検索すると先ほどの女の子の画像が多数ヒット。
優しい表情で可愛く、WEB制作側もサイトで使いやすい素材なのでしょう。
結果、この女の子が各国の「ダウン症」の検索結果で多くヒットしているのですね。
検索結果は生ものです。
数年後に検索結果を調べるとまた違う結果になっているかもしれません。
カメラの腕に覚えのある方は自分の子供をストックフォトに登録するとアジア圏の画像検索結果を変えることになるかもしれませんよ。