ダウン症に関する3つの迷信
Posted on 6月 17, 2015 by DS21.info
「障害児の子育て」というジャンルで著名な女流作家エイミー・ジュリア・ベッカー。
彼女は9歳のダウン症のある子どもの母親です。
彼女は2015年1月、アルメニアで起きたニュースは、ダウン症に関する3つの迷信を長引かせてしまったかもしれないと懸念しています。
迷信1:ダウン症のある子どもの両親は離婚しやすい
ヴァンダービルト大学ケネディ・センターの調査によると、ダウン症のある子供を持つ夫婦は他の障がい、障がいの無い子供を持つ夫婦よりも離婚率が低いことがわかりました。
しかし、その相関関係については分かっていません。
それはダウン症のある子供の両親が年をとっているため、(人間的に)成熟していたり、経済的に安定しているからなのかもしれません。
ですから、アルメニアの件は例外なのです。
参考)
ダウン症の子供を持つ夫婦の離婚率が低いという調査報告 | DS21.info
迷信2:ダウン症のある子どもを育てるにはお金がかかる
アルメニアの件では、ダウン症のある赤ちゃんの引取を拒否した母親はすぐに離婚し、ニュージーランド出身の父親はクラウドファンディングを通じて、子どもを育てるための資金を集めました。当初、6万ドルを目標としていましたが、世界中で話題になり、最終的に50万ドル(約6170万円)が集まりました。
結果、ダウン症のある子供の子育てにはお金がかかるんだな、という印象を与えてしまったかもしれません。
しかし、特にアメリカでは障がいのある子供を育てるためにお金がかかる、というのは必ずしも真実ではありません。
アメリカでは法律によってダウン症のある子供は早期療育(作業療法、理学療法、言語療法など)を受け、3歳には自由に教育を受けることができます。
迷信3:ダウン症のある子供の両親は、犠牲者か英雄だと思われている
(ダウン症のある子どもの)両親の多くは、そのどちらでも無いといいます。
(エイミーの娘)ペニーが生まれたとき、何人かの人が「すいません」と言いました。
自宅で健康に過ごし、幸せなのに、まるで死んだかのようにそう言ったのです。
またある人は「こういう子どもは特別な親の元に生まれるのさ」と言いました。
しかし、どうみても私たちは普通の親でした。
アルメニアの父親は、犠牲者でも英雄でもありません。
彼は「おとうさん」なのです。
ニュースソース:
3 Myths About Down Syndrome | Special Needs Now
http://www.parents.com/blogs/special-needs/2015/02/10/down-syndrome/3-myths-about-down-syndrome/