ダウン症のある人の脳機能に着目した新しい研究
Posted on 6月 20, 2013 by DS21.info
アメリカ・ユタ大学で行われている研究は、ダウン症のある人の新しい治療として可能性を秘めています。
神経科学と人間の行動を研究しているジュリー・カレンベルク博士のチームは、
ダウン症のある人の脳の機能を調査する手段としてMRIを使用しました。
2年間、神経科学者は15人のダウン症のある人と健常者の脳を比較、調査しました。
こういった調査は世界的に初めてだと博士は言います。
「脳の大きさや形に関係なく、脳がどのように機能するかだけに着目しました。」
「健常者の脳の領域は互いに関係しているのですが、ダウン症のある人の脳は領域が離れ、過剰に関係していました。
健常者の脳は二つの村や街の間に多くの道があるようなイメージです。」
補足すると、ダウン症のある人の脳の領域は地方都市のように離れており、都市どうしの関係が無い状態です。
博士は睡眠薬を服用している人の脳と比較をしました。
その脳(の機能)はあいまいな状態で、関係が希薄でした。
※(ds21.info注)その状態がダウン症の脳に似ていると思われます。
ナンシー・ネルソンはこの研究に大きな希望を持っています。
彼女の息子スカイラーはダウン症です。
妊娠18週で息子がダウン症だとわかりました。
ナンシーは言います。
「(妊娠中にダウン症が判明したことで)ダウン症について勉強をはじめました。それは息子のためでもありますし、家族のためでもありました。」
息子スカイラーは現在13歳です。
母親のナンシーは息子の将来を心配しています。
ナンシーは言います。
「息子がが将来、社会の一員になれるかという心配をしています。」
現在、カレンベルク博士とチームが行っている研究は医者がスカイラーのような人々に対し、より効果的な治療をできる可能性を秘めています。
博士は言います。
「この研究成果はダウン症や他の発達障害(自閉症やアルツハイマーなど)に全く新しい治療方法の可能性を示すことになります。」
ニュースソース:U. research giving hope of better treatment for patients with Down syndrome