結婚か同棲か、社会制度のハードル

Posted on 5月 11, 2012 by

 

ハル(36歳)は脳性麻痺、
リサ(31歳)はダウン症です。

ハルとリサは、二人でシェアするアパートでくつろぎながら同棲生活を送っています。
家賃、光熱費、食料と雑貨の費用は二人で折半しています。

国際ダウン症会議のリソース・スペシャリストであるジェニファー・キャロルは言います。
「ダウンのような発達障害の子供は施設に入れるよう言われていた時代がありました。」
「50年前、これらの子供たちは自宅から出ることなく、コミュニティに参加することもありませんでした。」
「しかし、20年ほど前から変わり始めました。」
「つまり、言語療法や作業療法がはじまり、学校に行き始めたのです。そして、健常者に混じって学ぶことができるようになりました。」

現在、アメリカでは40万人のダウン症のある人、50万人の脳性麻痺者がいます。

キャロルが言うにはダウン症の少なくとも1%は結婚するそうです。
しかし、この数値はすぐに変わるだろうとも言います。
「昨年、私が出席した会議にはアメリカのダウン症のある人300人が参加し、
2組のカップルが結婚しており、
付き合っているカップルや婚約中のカップルも多くいました。」

発達障害であっても人生で愛が必要なのは同じです。
そして、ハルとリサの物語も例外ではないのです。

ハルとリサのラブ・ストーリーは6年前にはじまりました。
出会いは発達障害者向けの全米販売会議(national sales convention)、
ハルはリサに一目惚れでした。

ハルの友人は、彼が本当にリサを好きであると伝えました。
ハルは言います。
「僕の友人はリサはちょっとシャイだと知っていたので、みんなで会おうと提案してくれました。」
「最初、僕はちょっとナーバスでしたね。だって彼女のことをそんなに知らないですからね。」
リサもナーバスだったのかと尋ねると、そんなことなかったと微笑みながら頭を振りました。

一緒にディズニーランドへ行ったことは最高の思い出の一つです。
「ディズニーランドではたくさんの乗り物に乗り、美味しい物をたくさん食べました。」
「本当に楽しかったですよ。」

キャロルは(現在の社会制度では)ダウン症のある人が結婚するには難しい側面もあると指摘します。
障害者は社会保障給付金を受給しますが、結婚することによって、その受給はなくなってしまうのです。
キャロルは言います。
「私はそれが非常に不当だと思います。」
「彼らは部屋を借りたり、施設を利用するのにお金が必要なのです。
たとえ配偶者に仕事があっても、それは生活していくのに十分な金額ではありません。」
そのため、現実では多くのカップルが法的に結婚するのではなく、同棲することを選択します。
「今は同棲したいカップル向けサービスが多くあるのです。」

ニュースソース:Defying the Odds

 




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