母が叶えた子供の夢
Posted on 2月 23, 2011 by DS21.info
母親は我が子の才能を見つけ、その才能が子供の人生を良い方向に変えてしまうことがあります。
マルダ・シコラはそんな母親の一人です。
息子マルカス(20歳)はダウン症。
彼は13歳からブロードウェイ・ミュージカルの熱狂的なファンです。
笑顔で母は言います。
「息子はいつも役者の真似をしてるのですがヘタなんです。」
現在、マルカスは学生です。
よくiPodでブロードウェイ・ミュージカルの音楽を聴きながら(役者の)真似しています。
そう、(お母さんに感謝すべきですね)彼はいまブロードウェイ・ミュージカル地方公演の舞台に立っているのです。
その舞台はネブラスカ州オマハにあるオルフェウム・シアターで行なわれている「メリーポピンズ」。
木曜日の夜、「ジョリーの休日(Jolly Holiday)」と「凧を揚げよう(Let’s Go Fly a Kite)」の2曲で登場します。
すべてのはじまりは最近まで母マルカスが社長をしていたライト印刷所。
オマハ舞台芸術協会(Omaha Performing Arts)がその印刷所へBroadway Ballの招待状の印刷を発注しました。
彼らが例年9月に行うブロードウェイ・ミュージカルのシーズンは興行収入が約4000万円。
母マルカスは言います。
「招待状のサンプルをちらっと見たとき、
“ブロードウェイミュージカルの舞台に出演しよう”という言葉が目に入りました。」
「この言葉は私の息子のためのものだって思ったのです。」
舞台「メリーポピンズ」の2つの端役はBroadway Ballのオークションアイテム。
母マルカスは言います。
「私はオマハ舞台芸術協会の関係者に連絡して”その役はもらったわ”と言いいました。」
協会はすぐに1枚の招待状を渡し、
彼女は息子の夢を叶えるため、友人や親戚に連絡して、資金を集めはじめました。
まず最初に母は息子とともにオークション会場で舞台出演者に会っても(息子が役者に見えるよう)恥ずかしくない衣装を買いにいきました。
母マルカは言います。
「(選考者が)息子を一見して出演できないと判断されたくなかったのです。それを心配していました。」
「息子をそんなことで失望させたくなかったのです。
ダウン症の子供がいない人はわからないでしょうが、
経験上、この世の中、98%は素晴らしいですが、2%は偏見に満ちています。
しかも、オマハ舞台芸術協会は(オークションアイテムとはいえ)演技が出来る人を求めていました。」
この話しを聞きつけた舞台プロデューサであるディズニー社とキャメロン・マッキントッシュが乗り出し、
マルカスの出演に特別な許可を出しました。
2、3週間前、ついに家族へマルカスの舞台出演決定が伝えられました。
父は言います。
「息子は”おー!すごいなー!!”とそれ以来ずっと興奮してるんですよ。」
ときどき母は息子の演技練習をみて、何を演じてるのかをたずねます。
笑顔で息子マルカスは答えます。
「お母さん、いま僕の頭の中はブロードウェイのことでいっぱいだよ!」
彼は自分なりの解釈でマルカスのミュージカルを演じてるのです。
父は冗談まじりに言います。
「息子は脚本家、プロデューサー、演出家なんですよ。」
ニュースソース:Stage delight for Omahan
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