障がいのある子供とモンテッソーリ教育
Posted on 9月 16, 2018 by DS21.info

2002年の単一通貨ユーロが使われるまで、1000リラ紙幣にはマリア・モンテッソーリの肖像が使われていました。
モンテッソーリ教育と聞いて何をイメージしますか?
wikipedia で紹介されているモンテッソーリ教育を受けた人は、
アンネ・フランク (「アンネの日記」著者)
キャサリン・グレアム (ワシントン・ポスト経営者、ジャーナリスト)
ジェフ・ベゾス (Amazon.com創立者)
サーゲイ・ブリン (Google創立者)
ラリー・ペイジ (Google創立者)
ウィル・ライト (シムシティ開発者)
ピーター・ドラッカー (社会学者)
ジョージ・クルーニー (映画俳優、監督)
ケンブリッジ公ウィリアム王子 (イギリス王室成員)
ヘンリー王子 (イギリス王室成員)
藤井聡太 (将棋棋士)
世界を牽引する数多くの著名人たちが受けた教育、というと何だかものすごいことを教えてくれるように思いますが、モンテッソーリ教育では本人の持っている自主性を育むことを目的としています。
なぜ、モンテッソーリはこのような教育メソッドをつくったのでしょうか?
1870年、マリア・モンテッソーリはイタリアで生まれ、ローマ大学医学部に女性として初めて入学。しかし、女性差別のある時代に彼女の学生としての処遇は厳しく、そんな困難を経て1896年にイタリアで女性初となる医学博士を取得しました。
卒業後、女性が医師なることに否定的な世の中で、彼女は仕事を見つけることに苦労します。
そんな彼女が得た職は医学とかけ離れたローマ大学付属の精神病院。当時、精神病院では治療も不十分で、劣悪な環境でした。
それまでの教育は子供は空っぽの状態で生まれてくるから知識を教え込むべきと考えられていました。
しかし、マリア・モンテッソーリは精神病院で、ある場面に遭遇したのです。
牢獄のような何もない部屋に入れられた知的障がいの子供が、食事が済んでもパン屑をあさっていました。それはいやしいのではなく、手や指を使って何かしたいのだと気づきました。感覚的な刺激を求めていることを発見したのです。
そして、彼らに指先に刺激を与える玩具を与え、治療を試みたところ、知能の向上がみられました。さらに他の障がいのある子供たちにも同様の教育を行ったところ、知能テストで当時の健常児の知能を上回る結果が得られ、イタリア教育界、医学界に衝撃を与えました。
子供が生まれながらに持っている力を助ける “Help me to do myself”
これこそが、モンテッソーリ教育の原点なのです。
子供達を観察するとで、モンテッソーリは人間にはある共通した普遍的な成長の法則「子どもが学び、育つスパイラル」を発見したのです。
そして、子供、人間は、環境もバックグラウンドも含めて一人一人異なる存在であるという認識を出発点にした教育法であるモンテッソーリ教育が現代の感性を引き出す一助となっているのです。
私が好きなモンテッソーリ教具
息子の通うモンテッソーリ教育の私塾で使われる教具の中で、一つだけ選ぶとしたら『1000のチェーン』です。
金のビーズが1つづつ外れて、10*10*10で1000になるとういう教具です。
十進法1-1000の金ビーズ、数量を物理的に手にとって実感できるというのは、いかにもモンテッソーリ教育っぽい教具だと思います。
他にもたくさんの興味深い教具がありますので、ぜひ調べてみてくださいね。
マリア・モンテッソーリ略歴
1870 イタリア生まれ
1896 医学博士号取得 イタリアで女性初
1897 ローマ大学付属精神病院勤務
知的障害があるとされる幼児を注意深く観察。
彼らの治療を試みる。
彼女の感覚教育により知能の向上が見られた。
さらに健常児の知能を上回る結果が得られ、
イタリア教育界、医学界に衝撃を与える。
1907 ローマのスラム街サン・ロレンツォに「子どもの
家」開設
1910 モンテッソーリ・メソッドが国際的に評価される。
1911 医師辞職
1912 教員養成に力を注ぐ。
1929 国際モンテッソーリ協会創立
1939 第二次世界大戦勃発。インドに滞在
1952 オランダで死去。81歳